想い

この先に待っているのは、幸せなんかじゃない。

例えその手を引きちぎって奪ったとしても、解決する想いなんてどこにもない。

けれど、その手はこの首を絞めてもくれない。

終わりを描いて溜息に詰め込み引き出しにしまう。

いつかそれを針でつついて溢れさせることで、私の言葉に変わるのならば、私は、この今を封じてしまおうと思う。

この先に笑顔なんてない。

だから、ふたつのままでいい。

ひとつひとつをひとつにしてしまわなくていい。


その綺麗な髪も柔らかい声も可憐な笑顔も。

遠くでそれぞれの幸せを生きる。


優しい匂いだけを覚えさせてください。


さようならの準備をする。


楽しかった。


いつか言葉に変える。

愛を描く前に、私は、私の未来を描く。

熟、そう言う人間。

そう言う人間でありたい。

それでいい。

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